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人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の罪過:人体への危険性)


人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の功績) で、人工甘味料の功績を例に出したが、反対に人工甘味料の罪過としては「人体への危険性」や「カロリー計算能力の混乱」などが問題として上がっている。もちろん現在では「ズルチン」や「ニトログリセリン」などの歴史を踏まえ、人工甘味料の研究段階では、「人体に安全でなければならない」、「全ての消費者に受け入れられなければならない」、「美味しくなくてはならない」、「加工・貯蔵過程で安定でなくてはならない」、「使い方が単純でなければならない」といった、研究する科学者がもつ自主目標も存在し、甘く感じれば何でも人工甘味料として認められるというわけではない。
 
十分な検証を行っていても「人体への危険性」は「一般の成人男性、及び女性」を対象に行う事が普通なので、特殊な条件下では「人体への悪影響」が後になって発見されることもある。例として、人工甘味料の一つ「アスパルテーム」は、米国食品医薬品局(FDA)が1994年5月、健常人ではアスパルテームにはアレルギー性はないが、「フェニルケトン尿症」の患者に危険性があるかもしれないという見解を2004年12月に示している。
 
「フェニルケトン尿症」は先天的に発症することのある病気で、フェニルアラニン水酸化酵素の遺伝的欠損によりフェニルアラニンが体内に過剰に蓄積し、尿中に多量のフェニルケトン体が排泄される病気。病状としては、このフェニルアラニンの過剰蓄積により脳に障害が起こり、知能障害、脳波異常、けいれんがみられる。日本では現在、全ての新生児に対し当疾患のスクリーニングを行い、早期治療に役立てており、フェニルアラニンの過剰蓄積を改善するために、できるだけ早期にフェニルアラニン制限食を開始するという治療法が確立されている。その為、生涯病気と付き合う事となるが、フェニルアラニンをコントロールする食事を続けることで、上記のような病状は見ることが無くなった。
 
食事療法の内容だが、フェニルアラニンは必須アミノ酸なので人体には必要な成分である。よって、まったくとらないわけにもいかないので、乳児期はフェニルアラニン濃度を2~4mg/dlになるようにコントロールする。具体例としては、低タンパク食や不足する栄養素を特殊ミルクで補うといった具合だ。成人になってからはある程度の制限緩和は可能だが、必須アミノ酸のフェニルアラニンを取り過ぎない低タンパク食品「低フェニルアラニン食品」などで食事をすることが推奨される。
 
アスパルテームは別名、「アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物」と表記され、化合されているフェニルアラニンに完全に代謝されるので、「フェニルケトン尿症」の患者の場合に限り危険性が示唆されている。この危険性は、同じくフェニルアラニンが多く含まれている高タンパク食品にも言えることで、「フェニルケトン尿症」は病気というよりもフェニルアラニンアレルギーと考えた方が分かりやすいかもしれない。無論、フェニルアラニンが体内でチロシンに正常に変換されていれば、フェニルアラニンを少しばかり多く取り過ぎても問題はない(逆に全くとらないのは、フェニルアラニンは体内で合成されない以上、食品でとるしかない為問題である)。
 
以上の事から、アスパルテームの「フェニルケトン尿症」に対する悪影響は、化合されている成分に問題があると容易に想像でき、これは天然甘味料も含む、全ての食品に対して注意するべき点であると言える。また、現在主に使われている人工甘味料の「サッカリン」、「スクラロース」、「アセスルファムK」にはフェニルアラニンは化合されていない。しかし安全とは決めつけず、危険性に対して十分な研究続けていかなければならないのも事実である。
 
尚、人工甘味料に対する発癌性の論議は今なお行われているが、使用が認められている以上、現在は発癌性はほぼないと考えるのが妥当であるので、詳しい説明は省く。簡単に説明すると、現在使用されている人工甘味料には発がん性物質が含まれていない為、実証がしにくく実験によって「癌になる」「癌にならない」といった、水かけ論しかされていない為だ。「トリプP」や「グルP」という発癌性物質の含まれているおこげなどは、「1日100トンおこげを1年間食べ続けることで癌が作れる計算になる(国立がんセンター監修)」というように、発癌性物質が含まれていれば癌の可能性が現実的、非現実的を含め論議の決着が早いのだが。
 
>> 人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の罪過:カロリー計算能力の混乱)

 

人工甘味料の功罪特集記事 ~目次~


人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の概要)
人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の歴史)
人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の功績)
人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の罪過:人体への危険性)
人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の罪過:カロリー計算能力の混乱)
 
■人工甘味料の種類
・ サッカリン
・ アスパルテーム
・ チクロ
・ アセスルファムK

 

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