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人工甘味料の種類:「チクロ」


人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の歴史) で、大まかに人工甘味料の説明をしましたが、当項目では現在使用されている、個々の人工甘味料の種類について詳しくまとめています。
 
チクロ(サイクラミン酸ナトリウム・N-シクロヘキシルスルファミン酸ナトリウム)は、人工甘味料の一つ。砂糖の30倍~50倍程度の甘みを持ち、独特の苦味を伴う後味が少なく、人工甘味料の中でも砂糖に近い甘みを持つ。戦後、砂糖が貴重だった為、製菓業界においては砂糖に近いチクロが好まれたが、FDAにより発癌性や催奇形性の疑いが指摘がされたため、現在日本では、1970年より食品衛生法によって使用を禁止されているが、ヨーロッパ圏、カナダ、中国など55ヶ国以上で現在でも使用されている。
 
チクロには発癌性や催奇形性の疑いが指摘がされてはいるが、その後の米アボット社の徹底した安全基準の研究でチクロの毒性は考えられていたよりずっと低いことが明らかにされている。さらに、その砂糖に近い甘みは、戦後の駄菓子や粉末飲料、さらに漬物や缶詰にまで多用されており、1945年~1970年までは多くの人がチクロを摂取したと思われる。その結果は、現在の日本をみても分かる通り、チクロが原因での発癌性や催奇形性がほぼない事は十分に分かる。※最盛期には30万トンもの生産量を誇っており、いかに消費されておりかつその罪過が少ないかが分かる。
 
現在の日本でも法律上、チクロはいつ解禁になってもおかしくない人工甘味料であるが、サッカリンがそうであったようにイメージダウンの懸念や、「アスパルテーム」などの新甘味料も存在することから経済的効果も薄く、他の数100倍という甘さの人工甘味料に比べ、チクロは数10倍程度の甘みしかない為コストも高いこともあって、日本での復活は絶望的かと思われる。
 
しかし、その砂糖に近い甘さを持つチクロは、戦後の時代を過ごした方々に聞いても分かる通り「満足の出来る甘み」であった。発見される時代が違えば、現在の「砂糖に近い甘みを追求する人工甘味料」の有力候補となったのは間違いないことだろう。チクロは時代に翻弄され不遇な運命を辿った人工甘味料であるといえる。

 

人工甘味料の功罪特集記事 ~目次~


人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の概要)
人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の歴史)
人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の功績)
人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の罪過:人体への危険性)
人工甘味料の功罪特集記事 (人工甘味料の罪過:カロリー計算能力の混乱)
 
■人工甘味料の種類
・ サッカリン
・ アスパルテーム
・ チクロ
・ アセスルファムK

 

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